HIDEHARU ANSAI

コヨーテとエスプレッソトニック|仙台

仙台

街を歩いていると、ふと角を曲がってみたくなる。 すると、予想外の事が時々起きる 予想外が良いことか,そうじゃ無いのかはさておき、時々起こる。 人生が良いこととそうじゃ無いことが半々だとしたら,だいぶ幸運な気がする。 これは幼い時,母親に言われたことが起因している。 幸せは偶にしか無いから大切にしないとね、と。 彼女はとても温和な優しい人だったが、それ故なのか苦労が絶えなかった。 何せ産まれる前に父親は戦死しているし、ずっとシングルマザーの祖母は実家に娘達を預けて働いていた。 勿論生活費を得る為で、当時は珍しい事ではなかったらしいが、やはり大変だし寂しかったと,後世語った。その後も苦労は続くがその話はいずれまた。 話は長くなったが、幸せは少なく、平穏はそれよりも多く、苦労とか大変はそれよりもすこし多いと認識した子供は、1.5:4:4.5くらいだと思っている。小数点が細かいところも僕らしい。 話を戻すと通りの角を曲がる話しで、その先に良い事があるか?だったが、今回はその15%の確率に当たったようだ。 何と知り合いに久しぶりに会った上に、美味しそうなカフェまで見つけたからだ。 せっかくだから普段は頼まないメニューにしてみる。 それがエスプレッソトニックだ。 そして雑誌coyoteだ。 いつも選ばない方を選んでハッピーだった時,世界中のツキが来た気がする。 こう云う時は大概やらかしてしまう。 これは宇宙の法則なのか,それとも只のお調子ものなのか分からないが、マスターに軽く混ぜてお飲み下さいと言われたのですると,トニックウォーターを撹拌したら泡立ちコップから溢れた。 その時に、また母親の言葉を思い出す。良いことばかりは続かないわよ、と。 人生の教訓なのか、呪いの言葉なのか,知らないがお陰で,そこまで道を外さないで生きて来れた。 だから道を曲がる時は偶にしておいたほうが良い。 これを僕から娘への贈る言葉にしておこう。

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